騒音苦情


 騒音に関する苦情は昭和40年代後半をピークに減少してきたとはいえ,現在でも約16,000件に達しており、工場・建設作業・深夜営業などの騒音に対する苦情が多い。さらにこれとは別に警察が受理した騒音苦情は実に6.7万件以上に達している。また迷惑を受けても近隣関係に配慮して我慢する傾向が強いことを考えあわせると、苦情数よりはるかに多くの人々が騒音で迷惑を被っているものと推察できる。

なおアンケート調査で指摘された騒音源を参考のために次表に示す。

集合住宅における外部および内部・近隣騒音源の指摘率
順位 外部騒音源 指摘率 内部騒音源 指摘率
自動車89.0%ドアの開閉7.7%
暴走族49.1%子供の跳びはね7.4%
宣伝カー23.9%車の出し入れ5.7%
航空機14.9%トイレの排水4.4%
建設作業13.3%話し声3.8%

独立住宅における外部および内部・近隣騒音源の指摘率
順位 外部騒音源 指摘率 内部騒音源 指摘率
自動車80.4%車の出し入れ11.2%
暴走族40.7%話し声4.3%
宣伝カー16.5%ペット2.5%
建設作業13.7%足音2.3%
航空機9.6%ドアの開閉1.5%

          

環境基準の達成状況


 「一般地域」における環境騒音の環境基準適合状況について調査を行った結果、全測定地点6,659地点のうち4,651地点(69.3%)が適合した。他方、「道路に面する地域」においては全国測定地点 4,801地点のうち、4時間帯すべてで環境基準を達成できた地点は、次図に示すように僅か649地点(13.5%)にすぎない。(いずれも平成6年度の状況:平成8年版環境白書より)

図−1


UP DATE 3/14/1997

久留米工業大学工学部建築設備工学科
Copyright (c) 1997 Chiaki Haruta
haruta@cc.kurume-it.ac.jp