研究目的
沖縄県沖縄市の生コン工場において、沖縄県で発生したJIS認定外灰フライアッシュを実機未燃カーボン除去装置による浮遊選鉱により未燃カーボンを除去し、スラリー化したものを外割大量混合して実機実験により模擬柱試験体を作成し、その構造体コンクリート強度性状を確認した 。
表1. 使用材料 (クリックで画像拡大)
表2. 調合表 (クリックで画像拡大)
研究結果
・JIS規格外のフライアッシュでも,浮遊選鉱を行うことによってJISⅠ種相当の強熱減量に低減できる。
・フライアッシュ無混合のものと180kg/m3混合したものの温度履歴に大きな差は示さなかった。
・改質したJIS認定外フライアッシュをスラリー化して外割混合することにより、実機実験においても流動性の改善、圧縮強度の増進効果を発揮した。
・フライアッシュを80kg/m3以上外割混合した場合、簡易断熱養生と現場封緘養生の供試体から構造体コンクリート強度をある程度推定することができる。
・フライアッシュを80kg/m3以上外割混合した構造体コンクリートにおいて、28日以降の28日標準養生強度とコア強度の差は56日以降で常に1以下の値を示し、S値を1とすることで材齢56日以降であれば材齢28日の標準養生供試体の圧縮強度によって常に安全側に管理することができる。
図1. 強熱減量の経時変化 図2.模擬柱試験体の温度履歴 図3.圧縮強度の経時変化
図4.コア強度と各種養生条件における圧縮強度の関係