研究目的
エコセメントに長期強度の増進や優れた強度特性を期待してフライアッシュを用いることで、普通コンクリートと同等な力学性状を発揮できるようなコンクリートの開発、及び再生骨材の使用と乾燥収縮の関係を明らかにすることを目的とした 。
表1. 使用材料 (クリックで画像拡大)
表2. 調合表 (クリックで画像拡大)
研究結果
・ENNとNNNは同等の圧縮強度を示したことから、エコセメントによる圧縮強度の低下はそれ程ないことが明らかになった。また、フライアッシュを外割混合することにより再生骨材、エコセメントを用いたERN、ERR調合においてもフライアッシュ無混合のNNN調合と同等の圧縮強度が得られた。
・圧縮強度と圧縮強度時ひずみの関係のグラフより野口式、shah式には良好な対応を示さず、、比較的に浜田式、Popovics式に良好な対応を示した。また、フライアッシュ、再生骨材を使用することで変形能力が向上する可能性が示された。
・ERNの圧縮強度をNNNと比較した場合、低強度領域において両者は近い値を示し、中強度領域からERNの圧縮強度が徐々に低下し始め、高強度領域でERNの圧縮強度が大きく低下した。
・今回の実験において圧縮強度が低下し始めるのは60N/mm2付近 の中強度領域から強度停滞が認められ、近似曲線は顕著に折れ曲がることが明らかになった。
・すべての調合において乾燥収縮率は800μよりも低い値を示し、良好な結果が得られた。
図1. 圧縮強度の経時変化 図2.圧縮強度と圧縮強度時ひずみの関係
図3.再生材料コンクリートの強度特性 図4.乾燥収縮率の経時変化