コンクリートの性能を考慮した環境影響評価に関する研究
植木満宏(2010年)

 

研究目的


本研究はコンクリートの構成材料から環境負荷物質排出量を算定し、各種コンクリートの性能の比較分析を行い、コンクリートの性能を考慮した環境影響評価を行うことを目的とする。

 

研究結果

   
                 表1.調合                     表2.各種コンクリートの環境負荷物質排出量
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(1)単位フライアッシュ量一定の基でW/C が小さいほど環境負荷物質排出量は大きく、W/C固定でW/B が大きいほど環境負荷物質排出量も大きくなる。(表2)

(2)圧縮強度が大きいほど材齢28日における単位圧縮強度あたりの環境負荷物質排出量は小さくなり、水中養生のほうが40℃気中養生よりも小さい。フライアッシュ混合・無混合では、混合したほうが単位環境負荷物質排出量は小さいが、圧縮強度が大きくなると、大きな違いは認められない。(図1)

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        (a)CO2(FA混合)                       (b)CO2(FA無混合)
図1.FA混合・無混合コンクリートの材齢28日における単位圧縮強度あたりの環境負荷物質排出量と圧縮強度の関係

 

(3)材齢91日では全体として材齢28日よりも単位圧縮強度あたりのCO2排出量の差は小さく、材齢91日では単位フライアッシュ量の変化による単位圧縮強度あたりのCO2排出量の変化は小さい。(図2)

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         (a)材齢28日                                     (b)材齢91日
          図2.単位圧縮強度あたりのCO2排出量とフライアッシュ量の関係

 


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