40℃気中養生における石炭灰外割混合コンクリートの強度性状に関する研究 卒論 
末次 栄智(2007年)

 

研究目的

本研究は石炭灰を外割大量混合した高強度コンクリートの40℃気中環境下での強度発現性状に関する実験を行い、標準温度の場合・20℃気中環境下の場合と比較検討した。

 


研究結果


     (a)標準養生            (b)20℃気中           (c)40℃気中
                     

                     図1 圧縮強度の経時変化  

(1)石炭灰を外割混合した高強度コンクリートは、40℃気中養生のという劣悪な養生環境下において、セメント単味のコンクリートの時は標準養生に比べ圧縮強度は小さいが、石炭灰を入れることによって、強度発現の増進が期待できる。一方、養生条件に関わらず石炭灰量を増加しすぎると強度発現低下につながるが、40℃気中環境養生の長期材齢において強度低下が小さくなる傾向が窺えた。(図1)

 

 

 
     (a)標準養生            (b)20℃気中           (c)40℃気中
                   

                   図2 圧縮強度と静弾性係数の関係

(2)石炭灰外割混合した高強度コンクリートは,40℃気中養生することによって材齢、単位石炭灰量に関わらず、初期から静弾性係数は一定であった。また単位石炭灰量を100kg/m3、200kg/m3、300kg/m3 にした場合、NEW-RC 式上に分布した。(図2)

 

 


      (a)標準養生           (b)20℃気中          (c)40℃気中
                  

                   図3単位石炭灰量と脆度係数の関係

 (3)高強度領域における石炭灰外割混合したコンクリートの割裂引張強度は、養生条件、石炭灰量、材齢に関わらず概ね一定な値を示した。脆度係数は養生条件に関わらず、混入する石炭灰量の増加に伴い大きくなった。(図3)

 


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