硬化コンクリートの細孔径分布測定に関する研究 卒論
古賀健嗣(2007年)

研究目的

本研究では有害度が高く、残留性も強い水銀を使用しない非水銀ポロシメーターによる非水銀液体押出法を含めた3 つの異なる測定法で調合の異なる2 つのモルタルを用いて細孔径分布・細孔容積を測定し、測定法の差異について比較、検討した。

 


研究結果

水銀圧入法、非水銀液体押出法、気体吸着法による測定法の比較を実施した。水銀圧入法は測定範囲が広いので、大まかな細孔分布特性が未知の場合に有効である。今回の試験では非水銀液体押出法で200nm~10000nm、気体吸着法で1~100nmの細孔径分布を測定したが、水銀圧入法を含め、それぞれ違った分布特性を示し、相関性の高い2つの測定法は発見できなかった。環境汚染の危険度を考慮すると、水銀を使用しない新しい試験方法の確立が望まれる。非水銀液体押出法の改善により、100nm前後の細孔分布まで測定できるようになれば気体吸着法の測定結果と合わせることで水銀を使用せず環境に配慮した測定法を確立できる可能性がある。(図1~3)

 
             (a)100~10000nm                                   (b)1~100nm

                            図1 細孔径分布(水銀圧入法)


         図2 細孔径分布(非水銀液体押出法)             図3 細孔径分布(気体吸着法)

 

 

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