石炭灰外割混合コンクリートのアルカリ骨材反応抑制効果に関する研究 卒論 
石山貴英(2007年)

 

研究目的


石炭灰にはアルカリシリカ反応(以下ASR)の抑制効果があり、多くの研究がなされている。しかしながら、これらの研究は石炭灰の内割混合によるものが多く外割混合によるASR の抑制効果は必ずしも明らかになっていない。本研究では、ZKT‐206「コンクリートのアルカリシリカ反応迅速試験法」に準拠したASR 促進試験により、石炭灰外割混合コンクリートのASR 抑制効果に関して検討した。

 

研究結果

              表1.調合表
        
                                         図1.単位石炭灰量と圧縮強度の関係

 

          
  図2.単位石炭灰量と静弾性係数の関係      図.3反応性骨材混入率と相対動弾性係数の関係

      

まとめ

  1. 本研究で使用した反応性骨材では混入率を100%にした場合において、最もASRが進行した。
  2. 単位石炭灰量の増大に伴い、圧縮強度、相対動弾性係数が上昇した。また、静弾性係数においてはばらつきが目立つものの増加傾向を示した。
  3. 石炭灰を244kg/m3外割混合した供試体において、無害な砕石を100%混入した供試体と同等の圧縮強度と相対動弾性係数を確保することができた。

以上のことから、本研究において石炭灰は内割混合だけでなく外割混合することでもASR抑制効果があることが確認できた。

 

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