SRB-DUP工法(巻き煉瓦)の組積精度・労務歩掛りに関する研究

目的

フライアッシュを大量に外割混合して高強度領域のコンクリートを製造し,圧縮強度,静弾性係数,割裂引張強度を測定することによって,その強度性状の確認を行う.

 

■研究結果

図5に巻き煉瓦の壁面変位、図6に研削煉瓦壁面変位を示す。研削煉瓦の壁面変位は、標準偏差3.2mmとなり、全ての測定値は-13.0~8.0mmの範囲に納まった。巻き煉瓦の壁面変位は、標準偏差2.4mmとなり、全ての測定値は-11.0~6.0mmの範囲に納まった。JASS 5ではコンクリート部材の位置の許容差が±20mm、ACIでは鉛直精度の許容差が±13mmと定められている。2)実験住宅4号棟は、壁面変位が両者の基準の許容差に納まっており、充分な鉛直組積精度を有していた。研削煉瓦より巻き煉瓦の方が標準偏差、測定値の範囲も小さくなっており高い鉛直精度を確保できることが明らかになった。巻き煉瓦の壁面変位では、軒下との距離がとれず水糸を張ることができなかったため、70段以上はボルト管理を行っていない。M-3測定位置にその影響が顕著に出ている。このことからボルト管理の重要性が再確認できた。測定区間内で壁面変位が推移した範囲(最大値と最小値の差)を平たんさとし、それぞれの測定位置で平たんさを求める。また一つの区間は高さが6m以上あるので、GLから3ごとに2つに分けた。巻き煉瓦は1~36段、37段~73段までとし、研削煉瓦は、1段~36段、37段~71段までとした。表4に平たんさの標準偏差と平均値を示す削煉瓦より巻き煉瓦の鉛直組積精度の方がよいことが明らかになった。また両煉瓦組積ともに、GLから3mまでの組積の方が平坦さの精度がよく、組積段数が高くなるほど平たんさの精度が悪くなるということが明らかになった。


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     図5.6 壁面変位の推移(巻き煉瓦)             図5.7 壁面変位の推移(研削煉瓦)

 

 

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