点音源(simple sound source)線音源や面音源の場合でも、音源から相当離れた地点での音圧レベルを考える場合には、点音源と見なすことができる。コンピュータが普及し、数値計算が容易になった現在では、線音源や面音源を点音源の集合とみなして計算することが多い。
発生音波の波長と比べて、十分に小さい寸法の音源を点音源といい、点音源から放射された音波は球面状に伝搬し、各点の音の強さは、音源からの距離の2乗に反比例する。すなわち音圧レベルは、距離が倍になるごとに6dBずつ減衰する。
線音源(line sound source)
理想的には直線状に音響パワーの等しい無数の点音源がすきまなく並んでいるような音源のことを線音源という。強風の中でうなりを発生する電線などは理想的な線音源と考えられるが、多数の自動車が定常走行している直線道路や軌道近くからみた列車などは、近似的に線音源として扱われることが多い。線音源から放射された音波は円筒状に伝播し、各点の音の強さは、音源からの距離に反比例する。すなわち音圧レベルは、距離が倍になるごとに3dBずつ減衰する。
BR>面音源(surface sound source)
理想的には平面状に音響パワーの等しい無数の点音源がすきまなく並んでいるような音源のことを面音源という。
平面的な広がりをもった音源。例えば大規模な工場で、内部の騒音が大面積の壁体を透過して外部に伝搬するような場合、特に壁の近傍では音源の大きさを無視できない。このような場合には、音源を面音源として取り扱う必要がある。