自由音場
等方性かつ均質の媒質中で境界の影響を無視できる音場(音響用語辞典)を自由音場という。言い換えれば、自由音場とは、音の直進を妨げる物体が存在せず、かつ屈折なども生じず、音の強さが音源からの距離の2乗に比例して減衰しながら音が伝播していく音場のことである。室内を吸音材料で仕上げた無響室内の音場はほぼ自由音場と見なせる。
拡散音場
ある区域内で、エネルギー密度が一様で、かつすべての方向に対するエネルギーの流れが等しい確率であるとみなせる分布をしている音場を拡散音場という。(音響用語辞典) 残響室内音場は拡散音場を近似的に実現させる。
半自由音場
一般に音源が反射性の強い面上にあることが多い。このようなケースで、かつ面より上半分の空間が自由音場とみなせるとき、このような音場を半自由音場という。音源がモルタル仕上げの床面上やアスファルト舗装面上にある場合、半自由音場を仮定することが多い。