3.5.4 床スラブの床衝撃音遮断性能
固体音の伝播を阻止することは非常に困難なので、それを抑制するには、まず衝撃や振動が発生しないよう努力せねばならない。それには床仕上げや戸当たりなど、衝撃を発生する所には柔軟な材料を用いることである。
(1)重量床衝撃音遮断性能
重量衝撃音に対しては床仕上材による変化は少なく、対策は床版の質料と剛性を大きくせねばならない。床面積にもよるがコンクリート厚さ20cm以上が必要であろう。
(2)軽量床衝撃音遮断性能
床衝撃音に対する減衰率はコルク張りで5ー10dBぐらいといわれるが、軽量衝撃源により裸コンクリートスラブに対する発生音を基準に、数種の床仕上材の効果を測定した例を図3.18に示す。薄い材料でも柔らかいものほど高い周波数で減衰が大きく、さらにたたみのように厚いものは効果が大きい。
いずれにしろ構造体に直接衝撃を与えないことが肝要であり、理想的には床のみならず天井、周壁を次に述べる防振の原理によって、く体から浮かす構想にすることである。
|