北九州市立大学 北方交流センター
本計画は、既存の校舎の間の残余空間を利用した、学生のための交流スペースである。設計にあたっては、既存建物の延焼線がかからないよう配置し、また既存樹木を最大限残すように、建物を樹木に合わせて設計し、完成後も、新しい建築の中庭のなかに樹木が計画されたかのように見えるよう工夫し、キャンパス内の既存校舎の間の空間に豊かな環境を創造することを試みた。本施設はあまり広くないが、空間に多様なレベル差をつくることによって、学生相互の多様な出会い、既存樹木身近に感じる場をつくり、場所に固有な空間経験を創造するべく工夫した。その演出においてはJ・アプルトンの「隠れ家:眺望」理論や、ギブソンの「アフォーダンス理論」、槇文彦の「奥の思想」が参照された。
中庭と既存樹
既存樹木を保存しながらその周りに建物が計画された。
空間の重層
内部空間と外部空間を重層させた空間構成